第49章 連れ去られた

小林雪乃はメールを受け取るなり、反射的に電話をかけた。だが何度かけても、相手は途中で切ってくる。

「お母さん! 大変! 墨也が親子鑑定をやり直すって……何か疑ってるんじゃないの!?」

雪乃は血相を変えて、小林千代のもとへ駆け込んだ。

千代は信じられないと首を振る。

「ありえないわ。あの偽造書類は完璧よ。葉山墨也が綻びを見抜けるはずがないもの」

偽造が上がったとき、千代はほかの書類と並べて細部まで照合した。紙質も印字も、判子の位置も。見分けがつくはずがない。

「疑ってないなら、なんでわざわざやり直すのよ!」

「落ち着きなさい。どこからその話を聞いたの?」

「誰かがメールを送って...

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