第63章 本当に病気になった

車を飛ばして家まで戻り、乱暴に停めるなり、小林茉由は玄関から駆け込んだ。リビングには誰もいない。

嫌な予感に背中が冷える。

そのまま双子の部屋へ向かい、ドアノブをひねる。――開かない。内側から鍵がかかっている。

「裕……斗!」

腹の底から怒鳴る。

「お仕置きは後よ! 先に、連れてきた人たちを元の場所へ帰しなさい!」

まさか、あのやんちゃ坊主ども――葉山墨也を、子ども部屋に閉じ込めたっていうの?

「開けなさい!」とドアを叩く音がどんどん大きくなる。「殴られたくなかったら、今すぐ!」

内側、ドアに背を預けた小林祐奈の声が、かすかに漏れた。

「どうしよう、お兄ちゃん……ママ、ほん...

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