第88章 野次馬していたら、まさか自分にまで飛び火した

小林雪乃の顔色が、みるみる悪くなった。――くそっ、小林茉由……!

今日さえ終われば、もう墨也だって、あのクズを庇いきれないはず。

茉由をここへ案内したスタッフが戻ってきて、周囲に向かって言った。

「小林茉由さんが『少し休みたい』っておっしゃって、こちらへ。それから……男の人が何人か入っていったみたいで……」

「え、マジ? 小林家のどこの誰とも知れない令嬢って、そんなに遊び方えげつないの?」

葉山墨也が徹底して伏せていたせいで、彼の妻が小林茉由だと知る者はほとんどいない。周囲は、茉由を社長が最近目をかけている女程度にしか思っていなかった。

だからこそ、今の話を聞いて、空気が一気に下...

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