第90章 小林茉由のやり方

小林茉由は表情ひとつ変えずに言った。

「お嬢さんを思うお気持ちは理解できます。昨夜のあの場だって、私の運が少しでも悪ければ、被害に遭っていたのは私のほうでした。母が生きていたなら……きっと奥様と同じ反応をしたと思います」

その言葉に、桐谷夫人は黙り込む。

「奥様が興味を持たれるものを、ひとつ持ってきました。録音です」

小林茉由はスマホを取り出し、昨夜の音声を再生した。

「小林雪乃。これ、確実なの?」

桐谷綾の声が流れた瞬間、桐谷夫人の顔色がさっと変わる。

「大丈夫に決まってる。私が手配した連中、場数踏んでるから。小林茉由は絶対逃げられないよ」

「あんたがそう言うならいい。私も...

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