第385章 大間違い

結局、その場の重苦しい膠着状態を打ち破ったのは、お爺様の寛大さと知恵だった。

「まあよい。子供のことは無理強いできん。若い者たちの自由だ。この老いぼれが、そこまで口を出すことでもなかろう」

これ以上責め立てられると覚悟していた鈴木夏美は、意外にも話の分かるお爺様の態度に、安堵の表情を浮かべた。だが、喜ぶのも束の間、お爺様が再び口を開く。

「他のことは強要せんが、わしの誕生日の件だけは別だ。今回は盛大にやるつもりだからな、細かな手配はお前に任せる」

その言葉はまるで青天の霹靂だった。夏美は呆気にとられ、その場に立ち尽くした。どうすればいいのか皆目見当がつかない。

鈴木家はかつて名門では...

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