第194章

ノートパソコンを奪い取ることに成功した瞬間、小林雪子の胸は勝ち誇った快感で満たされた。

安井綺世のデータさえ潰せば、それでいい。むしろ今すぐにでも、あの女のハードディスクごと叩き壊してやりたい。

そうなれば、安井綺世がどんな手を使って相馬千冬を誘惑しようと、相馬千冬の性格なら会社に置いておくはずがない。

彼は「使えるかどうか」で判断する、筋の通った商人だ。公私の線引きも徹底している。安井綺世に何度もチャンスを与えるような男じゃない。

相馬千冬に見せつけてやる。

安井綺世は、ここにいる資格なんてない。

相馬千冬の気持ちを、あの女は何ひとつ大事にしない。

そして――誰が本当に相馬千...

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