第296章 万能なネットユーザー

配信のカメラは、その場のすべてを冷徹に捉えていた。

青山雅紀は事態に介入こそしないものの、静かに寄り添い、圧倒的な安心感を放っている。

それに引き換え、誠子の旦那ときたら、まさに無能そのもの。何の役にも立っていない。

視聴者たちの目も肥えている。現場に居合わせた多くの記者が配信を始めていたからだ。

あらゆる角度からの映像が流れ、手元ではコメント入力が止まらない。画面は弾幕で埋め尽くされた。

「ああもう……! こういう時に本性が出るよね。さっきベッドの上じゃあんなに張り切ってたのに、いざとなったらダンマリかよ。少しは助けようとか思わないわけ?」

「あいつ、ナニだけじゃなくて根性まで...

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