第334章 全身が火照る

テーブルの上には、あっという間に料理が所狭しと並べられていった。

どれもこれも、青山聡の好物ばかり。

目の前の西村友紀のことは大嫌いでも、食べ物に関してはまるで抵抗力がない。

仕方ない。丸一日暴れていたせいで、腹はぐうぐう鳴りっぱなしだった。

腹の虫の音を聞きつけたお婆さんが、びくっと肩を揺らして椅子から立ち上がる。

「あなたが看ていてくれるなら、私はもう帰るわね。明日また来るから」

顔を見ているだけで神経に障る。西村友紀と同じ空間にいること自体、彼女には耐え難かった。杖を突きながら、そのままそそくさと病室を後にする。

その背中が扉の向こうへ消えたとき――

彼女の見えない位置...

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