第350章 殺気

瞬く間に数時間が過ぎ去った。

青山雅紀は考えうる限りの場所を虱潰しに探したが、青山光の痕跡は欠片も見つからない。

まるで神隠しにでも遭ったかのように、彼女は忽然と姿を消していた。

監視カメラの映像もすべて洗ったが、何一つ手がかりは掴めなかった。

時間の経過とともに、雅紀の苛立ちは募る一方だった。

愛する者を案じるあまり冷静さを欠き、いつもの沈着冷静な彼とは別人のようだ。思考さえも白く染まりかけている。

焦燥に駆られた彼は病院へと直行し、ドガンッという轟音と共に病室のドアを力任せに開け放った。

音に驚いた青山聡は、雅紀の姿を認めるや否や顔色を悪くする。

「何の用だ……」

言い...

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