第355章 気絶

 甲高い悲鳴が、屋内に響き渡った。

 視界がぐるりと反転し、青山光の身体が階段から転がり落ちていく。

 リビングにいた青山雅紀たちは、その叫び声に一斉に振り向いた。階段からころころと落ちていく人影が目に入った瞬間、全員の瞳孔がぎゅっと縮む。

 青山雅紀は反射的に駆け出そうとした。だが、一歩踏み出した途端、力の入らない脚ががくりと折れ、そのまま無様に床へと倒れ込んでしまう。

 顔を上げた彼の目の前で、青山光がごろごろと転がり、最後に壁へ頭を強く打ちつけた。鈍い音が、骨の髄にまで響く。

「光!」

 怒号が喉を裂き、彼は悔しさのあまり自分の脚を拳でどんと叩きつけた。

 ――どうして、...

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