第371章 光を迎えに行く

部屋は静寂に包まれ、針が落ちる音さえ聞こえそうなほどだった。

青山雅紀はタバコを取り出して火をつけた。細長い指に挟まれたタバコから紫煙が立ち上り、その美貌が見え隠れする。

「……やめた。俺が迎えに行く」

光を迎えに行く。

なぜか、胸がむしょうにざわつくのだ。

青山光のあの呟くような声を思い出し、彼の表情が曇った。

アクセルを強く踏み込み、車は疾風のごとく駆け抜け、あっという間に学校の前へと到着した。

目立たない場所に車を止め、一通のメッセージを送る。

一方、その頃。

研究に没頭していた青山光は、端末の通知を見てすべての動作を止めた。

「光、旦那さんが迎えに来たってよ。……...

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