第381章 火を消す

胸の奥で燃えていた怒りに、ぼっ、と火がついた気がした。

青山雅紀は車椅子をぐいと押し出し、そのまま光を抱き寄せ、歯を食いしばる。

「こんな大事なこと、どうして俺に言わなかった」

小林岳が病院に現れて、青山聡に会った。

何をしに行った

青山光は、青山聡に会いたいのか。

それとも――小林岳は、あの二人の間の伝言役なのか。

いくつもの疑問が、渦を巻くように頭の中をぐるぐる回る。

胸の奥には炎がごうごうと燃え上がり、時間が経つほど勢いを増していく。

この怒りの炎を、もう抑え込めそうにない。

腕の中の彼女から目を離せない。

心がざわつき、理性がきしむ。

今すぐこのままベッドに押...

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