第382章 憤懣やるかたない小林岳

小林岳は今にも爆発しそうだった。

たかが女ひとりのために、どうしてこんなにも庇う人間が多いのか──まったく理解できない。

顔がいいからか。綺麗だからか。

苛立ちのままに拳を上げ、ドアをノックしようとした、その手が扉に触れる寸前で、小林輝が素早く腕を引き、彼を横へ押しやった。

「青山雅紀は三歳児じゃない。自分で何してるか分かってるよ。頭が足りてないのはむしろお前の方だ。いい加減、邪魔するのやめろ」

青山雅紀の体内の毒素は、まだ完全には抜けていない。足も怪我をしたばかりで、本来ならこんなことをするべきではない。けれど──

男なら分かる。妊娠中の美人を前に、どれだけ自制が利くものか。

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