第385章 仕方ない青山のお爺さん

 ――バタン。

 勢いよく扉が閉まった。

 青山光がぷっと吹き出し、床に投げ出されていた紙を拾い上げてざっと目を通すと、口元が一気に緩んだ。

「強すぎでしょ、これ。どういうつもり? よくこんな条件、出そうと思ったね」

 この一覧が、普通の家なら十分「破格の結納金」と言えた。

 けれど、名門サークルの基準で見れば、笑ってしまうほどの安さだ。

 家も車も会社も一通り揃っているとはいえ、全部ひっくるめても「小さな目標」にすら届かない。

 あまりにも惨め。

 水野のじいさんが怒って席を立ったのも無理はない。

 青山光は腹を抱えて笑い転げ、とうとうお腹が痛くなって、そのまま青山雅紀の...

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