第387章 狙われた財産

中山誠子は、首が回らないほどの借金を抱えていた。

毎日、取り立ての電話がいったい何本かかってくるのか、もう数える気にもならない。

このままいけば、中山誠子は本当におかしくなる。そのうち、口が滑って何をしゃべるか分かったものじゃない。

安田杏里も、それは分かっていた。ただ――どうすればいいのかが分からない。

「ねえ……別の手を考えたほうがよくない?」

「別の手って、何よ?」

西村友紀はソファにぐったりともたれかかりながら、天井を見上げる。

「今日ね、本当に“本物の名門”ってやつを見せつけられたって感じ。前に青山聡と付き合ってたときも“お金持ちだな”とは思ってたよ? 迎えは全部高級...

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