第398章 激怒

青山雅紀は話の冒頭こそ眉をひそめて聞いていたが、聞き終える頃にはその表情を和らげていた。口元に優しい笑みを浮かべ、その細い腰を引き寄せると、顔を近づける。

「ああ、あいつは畜生だ。人間じゃない。お婆さんは絶対に助かるよ」

「お婆さんは、絶対に助かる……」

青山光はそう繰り返して呟くと、青山雅紀の腰にすがりつくように腕を回した。そうでもしなければ、安心感を得られないかのように。

一方、青山聡は怒り狂う獅子の如く病院内を突き進んでいた。西村友紀の病室へ向かったが不在だったため、そのまま安田杏里の元へと足早に向かう。

ドアの向こうからひそひそと話し声が聞こえるが、小さすぎて内容は聞き取れ...

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