第402章 過去

 青山光は、もう一度、深く何度か息を吸い込んだ。

 祖母は、ぽつりぽつりと昔のことを語りだした。

 ――あの頃、祖母と青山の祖父は長年の親友で、中学に入ったときから同じクラスだったらしい。

 違うのは、祖母は成績だけで学年一位の座を勝ち取って入学したのに対し、青山の祖父はコンテスト枠で入ってきたこと。

 ふたりは、まさに犬猿の仲だった。

 優秀な人間ほどプライドが高い。負けを認めない、認めたくない。

 そんなふたりが同じ机を並べることになり、そのまま三年間、意地を張り合った。成績表の一位と二位の欄を、ふたりして奪い合うように行ったり来たりしていたのだという。

 その後も同じ高校...

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