第404章 記憶力低下

母と娘の間に、ふいに重い沈黙が落ちた。

中山誠子は涙をいっぱいに溜め、すがるように懇願した。

「お母さん、昔から私のこと一番可愛がってくれたじゃない。これ以上、私を追い詰めないでよ。絶対に何かいい方法があるはずだわ。お兄ちゃんだって、私たちを見捨てるほど冷酷じゃないはず。もう一度、一緒にお願いしてみましょうよ」

長年手塩にかけて育ててきた愛娘である。

涙ながらに懇願する彼女の姿を見て、安田大奥様もついにほだされてしまった。

「それなら、しばらくはおとなしくしているのよ。絶対にこれ以上厄介事を起こさないで。別の方法で、お兄さんの心を動かすしかないわね」

人間というものは、病に伏せっ...

ログインして続きを読む