第16章

傍らでは、二ノ宮正樹と林原涼子が立ち尽くし、ただ焦るばかりだった。

「薫子、落ち着け。家の中に、おまえを害そうなんて人間がいるわけないだろ」

二ノ宮薫子の金切り声は、さらに大きくなる。

「違う! 絶対そう! だって、じゃなきゃあんな写真が流れるわけないでしょ! 動画まで……!」

正樹は葉巻に火をつけた。この点は彼も一度考えたが、すぐに打ち消した。

流出した写真も動画も、どれも別荘の外から撮れる範囲のものだ。高性能のカメラをいくつか仕込めば、細部まで嫌というほど映る。

「薫子、まず静かにしろ。今のおまえを誰かに撮られて、またネットに上げられたら……ますます立場が悪くなる」

薫子は...

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