第17章

精神病院送りになってるくせに、まだ鈴原そらを独り占めしてるなんて――!

二ノ宮薫子は今にもキレそうだった。けれど、目の前には記者がずらり。無数の視線が突き刺さっている。ここで取り乱すわけにはいかない。

彼女はどうにか笑みを貼り付け、声を落としてマイクへ向かう。

「そらお兄ちゃん、証言してくれてありがとう。ネットに出回ってる動画は、家の中での様子を違法に撮られたものの切り抜きなの。だから、みんな落ち着いて見てほしい。あのとき私は……演技の練習をしていただけだから」

その瞬間、記者たちの空気が変わった。

互いの顔を見合わせ、眉をひそめる者が増える。

「二ノ宮さん、今の説明、どういう意...

ログインして続きを読む