第63章

二ノ宮原子はちらりと彼女を見た。

『子供』なんて呼ばれるのは嫌いだ。幼いだの、子供っぽいだのと決めつけられるのは、なおさら。

――この女、いったい何者?

「佐藤なな、おまえがこれ以上しゃべると、その子が本気で怒るぞ」

佐藤ななと呼ばれた女は、たまらないといったふうに吹き出した。

肩が小刻みに揺れ、笑いのせいで全身までかすかに震えている。

胸元の豊かなふくらみがふるりと揺れ、胸を締めている赤いリボンは、今にもぷつりと切れそうに見えた。

「はいはい、もう君の可愛いお子さまをからかうのはやめるわ。今回の商会選挙だけど、うちの一族のほうにはもう話を通してある。票はあなたに入る。よほどの...

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