第14章

「だからあんなに慌てて電話を切ったのか。しかも来るなって……」川崎佑哉の声は氷みたいに冷たかった。「――誰かが付き添ってたんだな」

江原安美は背筋を伸ばし、慌てて言い訳する。

「川崎佑哉、違うの……そうじゃなくて……」

「言ってみろ」川崎佑哉は一歩、また一歩と病室に踏み込み、視線を陸田明広に固定した。「どんな言い訳を用意してるか、聞いてやる」

陸田明広が立ち上がり、江原安美のベッドの前に立って庇う。

「川崎さん。安美は具合が悪いんです。言い方に気をつけてください」

「安美?」川崎佑哉が鼻で笑う。「随分と親しげに呼ぶじゃないか」

「陸田さん。覚えてるぞ」視線が鋭くなる。「高校の頃...

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