第16章

空っぽの家へ戻ると、江原安美は適当に身の回りを片づけ、そのままベッドに倒れ込んだ。

翌朝は早くからアトリエへ。パソコンを立ち上げ、ここ数日で溜まりに溜まった作業を片づけていく。

気づけば夜の8時。

コンコン、と扉が叩かれた。

宅配だろうと思って立ち上がり、ドアを開ける。

そこに立っていたのは陸田明広だった。手には保温バッグ。

「……どうして来たの?」

安美の声に、驚きが混じる。

「様子見に」陸田明広は笑ってみせた。「ついでに夕飯も持ってきた」

「わざわざ、そんな……。来なくても、私なら自分で頼めるし」

「デリバリーばっかりは体に悪い」

明広は作業台に保温バッグを置き、ぱ...

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