第19章

男の口から吐き出される侮辱まみれの言葉を聞きながら、江原安美は滑稽さすら覚えた。こいつ、頭がおかしいんじゃないの。

「川崎佑哉。世の中の人間がみんな、あんたみたいに不倫が好きだと思ってる? 吐いたのは、あんたが気持ち悪いから。妊娠じゃない。数日前に検査もしてるし、ここで勝手に疑って騒がないで」

「じゃあ、なんでそんなに急ぐ。どうしてそこまで離婚にこだわる?」川崎佑哉が食い下がる。「結婚して三年だぞ。離れるって決めた瞬間、何の未練もないのか?」

「未練?」江原安美は笑った。「何に? 川崎佑哉、この三年、胸に手を当てて考えてみて。私にどうしてきた? あんた、部下のほうがまだ丁寧に扱ってる。...

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