第37章

江原安美は洗面を済ませるとベッドに倒れ込み、スマホで部屋探しのページを流し見して――そのまま、いつの間にか眠っていた。

翌日。

江原安美はホテルから工房へ出勤した。

仕事を終えて外へ出ると、そこに陸田明広が立っていた。

「明広……どうしてここに?」

陸田明広はふっと笑う。

「綿子から預かってるものがあってさ」

ポケットから取り出したのは、赤いカード紙で折った小さなハート。

「『お姉ちゃんのこと、好き度100%』だって」

江原安美はハートを受け取り、口元がゆるむ。

「綿子、こういう小物作るの好きなんだよね」

そして、胸の奥がちくりとした。

「……私、しばらく会いに行けて...

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