第43章

そのとき、彼女の仕事用スマホに着信が入った。画面を一瞥して、小さく息を吐く。

「仕事の電話。出ないと……また後で、会ってから話そう」

気持ちを整えてから通話ボタンを押す。

「林原マネージャー、どうして急にお電話を?」

『江原様。ニュース、拝見しました』

林原マネージャーの声は硬く、厳粛だった。

『今回の件は、当ホテルにも少なからず影響が出ております。取締役会のほうからも意見が出まして……申し訳ありませんが、いったん協業は見送らせていただきたいのです』

江原安美は目を閉じた。

「承知しました。ご迷惑をおかけしてしまって……」

『江原様。私はあなたのお人柄を信じています』

た...

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