第50章 お前、負けを認められないのか?

土田正樹は勢いそのままに前へ飛ばしながら、合間に結城凝香がどこまで来ているかをちらりと確かめた。

このときの結城凝香は、じわじわと速度を上げ始めていた。もっとも、二人の差はまだはっきり開いている。

自分が大きく引き離しているのを見て、土田正樹の口元に勝ち誇った笑みが浮かぶ。

最初の障害に差しかかっても、まるで速度を緩めない。むしろさらに加速し、そのまま突っ込んでいった。

一方、十分にほぐれた結城凝香の馬は、ここでさらに伸びた。

この一走で二人の距離は確かに縮まったが、それに気づく者はほとんどいない。

観客の視線はみな土田正樹に注がれていた。

あまりにも速い。目が勝手にその姿を追...

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