第54章 泣いた、慰めを求める

案の定、夕食を共にしたあと、結城凝香はそのまま屋敷に泊まることになった。

もう何度目かになるせいか、二人で同じ部屋にいても、以前ほどの気まずさはない。

それどころか結城凝香は、紀藤瑛介の視線など意に介さず、ここを自分の寝室のように使っていた。着替え、髪を整え、ベッドに入る。まるでそこに彼がいないかのように。

紀藤瑛介は養父のことを聞きたかった。

だが、これまで何度も彼女が口を閉ざしてきたのを思い出し、その衝動をぐっと呑み込む。

結城凝香は横になるなり、ほどなく眠りに落ちた。

紀藤瑛介はしばらくその寝顔を眺め、それから自分も目を閉じる。

「お母さん……や……やめて……お母さん……...

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