第59章 あなたは一体何がしたいの?

藤本剛志は元々仕事が雑なうえ、街中に監視カメラが溢れている。動きを押さえるのは容易で、秘書はほとんど手間もかけずに、藤本剛志が乗っている車両を突き止めた。

車の現在地さえ割れれば、あとは早い。秘書は即座に車を回し、その車を停止させるよう手配する。

藤本剛志はなぜか高速道路を使わず、一般道を選んでいた。車は人通りの少ない外れの道を走っており、進行方向からして、村へ戻るつもりなのだろう。

次の瞬間、車がぎゅっと急ブレーキを踏んだ。

藤本剛志も結城凝香も、前の座席の背に勢いよく叩きつけられる。

ようやく意識が戻りかけたばかりの結城凝香は、その衝撃で頭がくらりと揺れ、再び視界が霞んだ。

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