第144章

『わあ! 本当だったんだ!』

 華蓮は、もうとっくにそうだろうと思っていた。けれど和泉静留の口からはっきり聞かされた瞬間、歓声を上げずにはいられなかった。

 静留の腕の中からぴょんっと飛び降りると、華蓮は跳ね回って嬉しさを全身で表す。

 その姿が、静留の胸をいっそう締めつけた。

 子どもたちには父親が必要だ。なのに自分は、二人から父の愛情を奪ってしまった。静留はずっと、申し訳なさを抱えている。

 あの頃のことは、彼女ひとりのせいじゃない。そう分かっていても、心の底のざらつきは消えなかった。

 平岩空人は出て行ってから、戻ってきたのは二日後だった。途中で連絡は取ったものの、交わした...

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