第22章

「役立たずが!」

 和泉家の別邸で、和泉国見はローテーブルの湯呑みをひっつかむなり床へ叩きつけた。ぱりん、と乾いた音が響く。

 あの傷跡面の連中が、まさか失敗するなんて。

 口だけは達者で、自分たちの腕前を天にも届く勢いで吹き上げていたくせに、いざとなれば音沙汰なし――挙げ句の果てに未遂だと?

「和泉、もしかすると、もう手に入れてるのかもしれないわ。連れて来るタイミングがなかっただけで……」

 青崎ユリカが背中をさすり、機嫌を損ねないよう探る口調で別の可能性を口にする。

 だが和泉国見は首を横に振った。目の奥には怒りが渦巻いている。

「俺はあのガキ二匹を受け取ったら、すぐ和泉静...

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