第31章

ベッドに横たわっていても、和泉静留は昼間に見かけたあの小さな男の子のことを、どうしても思い出してしまう。

言葉を交わしたわけでもない。あの子のそばには何人もの大人がついていた。

それでも静留は、人混みの中で真っ先に彼を見つけた。そして、胸の奥がざわりと波立つような、確信めいた予感が走った。

――あれは、自分の翔太だ。

このところ翔太は家に帰っていない。どこへ行ったのかも分からない。

けれど、無事に生きている姿を見られただけで、張りつめた心が少しだけほどけた。

少なくとも、いま翔太は危険な目に遭っていない。

ならば自分の手で、必ず連れ戻せる――静留はそう信じている。

だが、いま...

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