第113章

警察署にて。

零崎折識は動じることなく、事の顛末を改めて説明した。

知識は明確であり、彼らの画像加工技術がいかに高かろうと、専門家の目にかかればその動画がAIによるディープフェイクであることは一目瞭然だった。

そして、その動画が真に復元された時、一人の女の顔が衆目の下にはっきりと映し出された。

それは、空崎美月だった。

営業担当が契約を取るために顧客と枕営業を行うことなど、決して珍しい話ではない。

ましてや、当事者同士が合意の上であれば尚更だ。

動画の当事者が被害届を出しておらず、そもそもこの件を気にかけてすらいない以上、警察がこれ以上深入りすることはない。

悲惨なのは椿原冴...

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