第117章

早朝。

零崎折識が出社すると、すぐに蓮見紅羽がこちらへ歩み寄ってきた。

「折識、一体どうなってるの? 心配で一睡もできなかったんだけど」

蓮見紅羽は普段、枕につけば朝までぐっすりというタイプだ。

それが今や目の下に濃い隈を作り、顔色も蒼白で、誰が見ても睡眠不足なのは明らかだった。

罪悪感を覚えた零崎折識は、蓮見紅羽をオフィスの隅へと引っ張っていき、事の顛末を洗いざらい話した。

蓮見紅羽は手を叩いて喜んだ。

「よかった! あの子も大人になったわね、自分の身の守り方を覚えたなんて。これは一大事よ」

「応援してくれてありがとう」

「いいってことよ。さ、仕事仕事。もうすぐ始業時間だ...

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