第124章

始業時間だ。

零崎折識がパソコンのデータを確認しようとしたその時、水鏡美琴が監視ルームに入っていくのが見えた。

(げっ、嘘でしょ……)

心臓が口から飛び出るかと思うほど驚き、手が無意識に震える。その拍子に、うっかり傍らの水杯に手が当たってしまった。

パリーン!

派手な破砕音と共に水杯は床で砕け散り、指先から滴った鮮血が床を汚した。

琥珀椿が慌てて駆け寄ってくる。

「ちょっと、大丈夫? どこか具合でも悪いの?」

零崎折識は首を横に振った。

「ううん、大丈夫。ちょっと手が滑っただけ。トイレに行ってくる」

そう言い残すと彼女は脱兎のごとく駆け出し、すぐに監視ルームのドアの前まで...

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