第14章

水鏡美琴があえて零崎折識の正体を指摘したのは、星野煌の反応を窺うためでもあった。

言い放った直後、彼女は無意識に星野煌の様子を観察したが、彼に特段変わった様子が見られなかったことに、内心で首を傾げる。

ここ数日の観察で、美琴は星野煌が零崎折識に対して、どこか特別な態度を取っていると感じていたのだが。

しかし、なぜ今の場面を見ても何の反応も示さないのか。

もしかすると、自分の勘違いだったのだろうか。美琴の中に疑念が生じる。

星野煌がその場を離れるのを見て、美琴は慌てて小走りでその後を追った。

先ほど彼が去り際に「パートナーがいない」と漏らすのを偶然耳にしたのだ。

その流れに乗じて...

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