第192章

「お義母様、こちらの秘書さんは朝食を抜いてきたのかもしれませんけれど、フランス語はできるみたいですよ」

水鏡美琴は冗談めかして言ったが、その口調に含まれる皮肉は隠しようもなかった。

星野の母は頷いた。

「なるほどね。じゃあ、あなたは自分の好きなものを頼みなさい」

水鏡美琴はメニューを手に取り、優雅に注文を始めた。

発音こそ標準的とは言えないが、フランス料理への造詣が深いことは見て取れる。

前菜からメイン、デザート、そしてワインに至るまで、そのチョイスは実に洗練されていた。

星野の母は満足げに目を細める。

「いいわね、とてもいい。やっぱりあなたは私の好みをよく分かっているわ」

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