第199章

部屋の中から蓮見紅羽の泥酔した声が響いてくるが、星野煌は足を止めなかった。

店の者が慌てふためくのも構わず、彼はそのまま抱え上げた人物を車内へと放り込んだ。

車は夜の街を疾走し始める。しかし、後部座席の零崎折識はまるで駄々っ子のように騒ぎ立てていた。

彼女はまず星野煌のシャツを掴むと、力任せに引っ張った。

プチプチと音を立ててボタンが弾け飛び、鍛え上げられた胸板が露わになる。その筋肉の隆起は、夜気の中で官能的な魅力を放っていた。

零崎折識はへらりと笑い、小首をかしげた。その瞳はまるで火がついたように輝き、逞しい胸板に釘付けになっている。

「うわぁ、筋肉だぁ……触り心地よさそう。ち...

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