第206章

これまでの歳月。

蓮見紅羽は、零崎折識という人間がどのような家庭環境で育ってきたのか、嫌というほど理解していた。

二人が長年の親友でいられるのは、蓮見紅羽が零崎折識のその品性を、最初から最後まで高く評価しているからに他ならない。

どんな困難に直面しても、零崎折識は逆境を糧にして成長できる人間だ。

極端な男尊女卑の家庭に生まれ、学校から帰れば山のような宿題だけでなく、ありとあらゆる家事を押し付けられる日々。

それはまさに、人生のハードモードと呼ぶにふさわしい最悪のスタート地点だった。

だが、零崎折識はそんな家庭環境にいながらも、自らの力で生きていく道を強引に切り開いてきたのだ。

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