第246章

「母さん……」

「どうして俺が大学卒業後、家業を継がずにあえて起業の道を選んだか分かる? それに、その元手がどこから出たのか、不思議に思わなかった?」

転ばぬ先の杖、というやつだ。

星野煌は「隠し子」たちの存在を知って以来、水面下ですべてを画策していた。

まずは自身の小遣いやブランド品を密かに売り払い、その金を元手に株式市場で一山当てた。

さらに不動産ブームの波に乗り、物件への投資も行う。

そうして十分な資金を集め、会社を立ち上げたのだ。

今や彼が握る資産は、実家のそれにも引けを取らない。

これこそが、彼の自信の源(底気)だった。

星野煌は母を信じさせるため、自身の資産表を...

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