第59章

琥珀椿の疑わしげな視線を受け、零崎折識はふんと鼻を鳴らすと、袋からポテトチップスを取り出して封を切った。

「当然でしょう? 料理なんて簡単なこと、手さえあれば誰だってできるわよ。今度、私の腕前をたっぷりと味わわせてあげるから」

 零崎折識はへへと笑い、チップスを口に放り込んだ。

 酒が回るにつれて、皆の口も軽くなっていく。中でも琥珀椿の愚痴は止まらなかった。

「空崎美月も大した玉よね。まさか伊藤諭介を取り込むなんて。新制度が発表された途端、みんな尻に火がついたって感じかしら」

「強力な後ろ盾がある水鏡美琴と、実力でねじ伏せる折識はいいとして……他の連中は必死よね。なんとしてでも会社...

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