第91章

「どういうこと? みんな同僚なんだから、冗談くらい通じるでしょう?」

水鏡美琴が口を開くより先に、腰巾着の声が響いた。

椿原冴は唇を尖らせ、周囲の同僚たちに視線を走らせる。

「みんな考えてみてよ。毎日顔を合わせてるんだから、たまには退屈しのぎに噂話くらいするでしょ? たかが冗談で同僚を警察に突き出すなんて、やりすぎじゃない?」

「私もそう思うわ。零崎折識、あんた昇進したんだから、もっとうまく同僚と付き合うべきよ。こんなことされても、私たちの立場がないじゃない」

「そうよ。みんなやっとの思いでいい仕事につけたのに。『冗談』を真に受けて人の生活を奪うなんて……親の仇じゃあるまいし、鬼の...

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