第99章

会議室の中は、鉛を飲み込んだような重苦しい空気に包まれていた。

広報部の面々は顔を見合わせ、苦渋の表情を浮かべている。

社長からは以前より、この件に関しては一切の反応をするなと厳命されていたはずだ。

それなのに、社長の実母が乗り込んできて、今すぐ声明を出して全ての汚水を零崎折識に浴びせかけろと迫っているのだ。

「そう仰られましても……」

広報部長は硬直した笑顔で、必死に言葉を絞り出した。

「星野奥様、会社のためを思ってのご発言だということは重々承知しております。ですが、星野社長からは……」

バンッ!

星野夫人がテーブルを叩きつけ、怒号を飛ばそうとしたその時だった。

コンコン...

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