第122章 胸を触るだけ

この女には、どこか浮世離れした雰囲気が漂っている。綾瀬玲奈にも似たような空気はあるが、この女はそれ以上に冷艶で高貴だ。その肢体は豊満で、出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいるというのに、不思議と冒涜的な思考が湧いてこない。まるで天上から見下ろす女神のようだ。

葉山天は常々、厳しい基準で女を採点するのを好んでいる。彼が想いを寄せる綾瀬玲奈でさえ九点止まりだが、目の前のこの女に対しては、心の中で迷うことなく満点の十点をつけた。豊満な肉体、背の高さ、顔立ち、そして纏う気品──そのどれをとっても極上の中の極上だ。

K市一の美女という呼び名は、確かに伊達ではない。その冷淡な表情を除けば、何...

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