第131章 濡らしちゃった

西園寺樹希は慌てふためいた様子で葉山天をベッドから追い立てた。授業を終えた学生たちがすでに寮の下まで来ており、あと二、三分もすれば上がってくるだろう。二人はまだ全裸で絡み合っていたのだから、葉山天もさすがに肝を冷やした。まさかこれほど早く戻ってくるとは思わなかったのだ。

二人は大急ぎで服を着る。西園寺樹希はシーツを引っ剥がして風呂場の桶に突っ込み、マットレスをベランダに干した。片付けが終わったのとほぼ同時にドアノブが回る音がしたが、内鍵がかかっているので外からは開かない。西園寺樹希は葉山天をじろじろと確認した。

「準備はいいですか?」

葉山天は自分の服装を点検した。きっちりと着込んでお...

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