第286章 危険

葉山天は、綾瀬玲奈の馨しい身体を腕の中に抱きしめた。紅潮したその頬、ふとした瞬間に垣間見える彼女の艶めかしさに、理性を奪われる。抗いがたい引力に導かれるように頭を垂れ、その官能的な唇に口づけを落とした。不意打ちのキスに、綾瀬玲奈はたちまち狼狽し、しどろもどろになる。

「んっ……月ちゃんがまだ家にいるのよ、見られたらどうするの!」

熱が入りかけたその時、綾瀬玲奈は恥じらいながら葉山天の胸を押し返した。まだ早朝だというのに、万が一東野月に見られでもしたら、恥ずかしくてたまらない。葉山天は男だから構わないだろうが、女の自分としては、東野月に変な勘ぐりをされるのは御免だった。

彼女の羞恥に染ま...

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