第296章 一度、思い切りやる(1)

葉山天と柳原美乃は、一糸まとわぬ姿で互いの肢体を絡ませ合い、泥のような深い眠りに落ちていた。

静寂を切り裂くように葉山天の携帯電話が鳴り響き、その音で彼は重い瞼をこじ開けた。意識はまだ混濁していたが、自分の体の上に何かが乗っている重みを感じて、緩慢な動作で視線を落とす。

「……ッ!?」

飛び起きそうになった彼は、心臓が止まるかと思った。シーツをめくると、あろうことか柳原美乃が自分の上に覆いかぶさるようにして眠っていたのだ。しかも、二人とも全裸である。

「こ、これは一体どういうことだ……?」

葉山天は状況が飲み込めず、寝起きの頭は真っ白だった。

数秒の沈黙の後、記憶の糸をたぐり寄せ...

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