第301章 専属看護師(3)

その先輩の蹴りは、単に重いだけではない。特筆すべきは、並の拳撃すら凌駕するその速度だ。残像を残すほどの連撃を受け、葉山天は吹き飛ばされた。だが、敵は手を緩めない。「やられたらやり返す」とばかりに、追撃の構えを見せる。

葉山天が自分の妹弟子にしたことを、そのまま彼自身の体で償わせようという腹積もりなのだろう。後退する葉山天を追い、逍遥門の先輩が地を蹴る。その姿は獲物に襲いかかる豹そのものだ。跳躍と共に突き上げられた膝が、葉山天の心臓めがけて迫る。

直撃すれば、先ほどの女性が受けたダメージなど比ではない重傷を負うはずだ。絶体絶命の瞬間、戦況を見守っていた東野月が動いた。だが、銃は抜かない。二...

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