第361章 エロ親父(2)

水原玲子という女は、決して御しやすい性格ではない。一度ヘソを曲げれば、テコでも動かない強情さがある。相手が雇い主だろうが、あるいは市長だろうが関係ない。休暇の申請を断固として拒否されたと知るや、彼女は一瞬の間を置き、ドスの利いた声で言い放った。

「馬田社長が休みを認めてくれないなら、辞めさせてもらいます」

仕事か家族か。二者択一を迫られれば、水原玲子は迷うことなく後者を選ぶ。実母に対するわだかまりが完全に消えたわけではない。だが、葉山天から母の体調不良を聞かされた瞬間、かつての不快な記憶はどこかへ吹き飛び、ただ母の安否を気遣う気持ちだけが残った。

馬田社長は初日から水原玲子の色香に目を...

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