第8章

 三ヶ月後。

 ギャラリーは多くの人で賑わっていた。

 由美子は上品な黒のワンピースに身を包み、入り口近くに佇んでいた。その表情には自信が満ちている。

 ギャラリーのオーナーが笑顔で近づいてきた。

「村上様、あなたの作品には圧倒的な力があります。きっと飛ぶように売れるでしょう」

「ありがとうございます」由美子は微笑んだ。

 そこへ、小さなスーツに身を包んだ翔太が姿を見せた。後ろには同級生が続いている。

「見て!」翔太は誇らしげに壁を指差した。「これ、僕のお母さんが描いたんだ!」

 少年はキャンバスを見つめた。「すげえ! お前のお母さん、超かっこいいじゃん!」

 由美子は優し...

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